今回治療するのは右上5番の歯
歯の内部にある根管を治療するため、歯冠部を削り歯の内部を露出させます。
根管内を殺菌し充填材を詰めて密閉します。
これを根管充填といいます。
本症例は事故により歯が折れてしまい、このままだと抜歯しないといけなかった状態でしたが、根管治療を行いなんとか歯を残すことに成功した治療例です。
根管治療が終了した後には、虫歯の箇所を削っているため歯の強度がかなり落ち込んでおり、被せ物(クラウン)という人工物を用いて歯を守る必要があります。
本治療例では、機能性・審美性・強度性に優れた「フルジルコニア(プレミアム)」という被せ物を使用しました。
歯の内部には神経や血管が通っており、歯が折れてしまった場合にはそれらが損傷してしまうリスクが考えられます。
神経や血管の損傷は歯の内部の炎症を引き起こすため、かなり強い痛みを伴い、我慢するのも苦痛です。
また、痛みや腫れだけには留まりません。
治療せずこの状態を放置すると、細菌感染の原因になったり、歯の歪み歯列の噛み合わせの悪化にも繋がってしまいます。
そのため、歯が折れた場合は速やかに治療を受けましょう。
初診日 | 2023年1月 |
---|---|
主訴 | 歯が折れた |
年齢・性別 | 40代女性 |
治療回数 | 2〜3回 |
治療費 | 121,000円 |
歯の内部にある根管を治療するため、歯冠部を削り歯の内部を露出させます。
根管内を殺菌し充填材を詰めて密閉します。
これを根管充填といいます。
支台築造を行う目的は、補綴物(被せ物)が装着できるように支台となる歯の形を整えることです。
ここではレジンと呼ばれる歯科用プラスチックを使用します。
レジンコアを形成した後は仮歯を装着します。
仮歯は最終補綴ができるまでの一時期的な間に合わせになりますが、歯の形状や咬合面をちゃんと再現しているため、対合する歯としっかり噛み合い歯を痛めません。
技工士による製作が終わったら、仮歯を外して最終補綴物である「フルジルコニアクラウン」を被せます。
ジルコニアは審美性、清潔感、強度、全てに優れている素材ですので、写真を見ても分かる通り、天然歯と比べても違いがほとんどありません。
歯が折れてしまった場合、できるだけ早く治療を受けることが重要です。早期に受診し根管治療を受けることで、抜歯を避けられ歯を保存することができるようになります。
また、抜歯のリスクは不慮の事故だけではなく、歯磨きを怠るような不健康な日常生活を送っている場合にも起こり得ます。
歯磨きをしないことにより虫歯が生じ、それが歯の表面だけではなく内部にまで進行し、歯がボロボロになってしまうケースです。
軽度であれば治すことはできますが、重度になると根管治療でも治すことができず、最終的には抜歯するしか手段がなくなってしまいます。
そうなる前に治療にお越しください。当院では痛みの少ない丁寧な治療を心がけております。